電力小売全面自由化を検証!「au」と「大阪ガス」で比較
今年の4月から電力小売が全面自由化になることは皆さんもご存知ですよね。至る所にポスティングされていたり、テレビCMがバンバン放送されているので嫌でも意識してしまいます。我が家も少しでも電気代が節約になるのであれば、是非自由化の波に乗りたいと思い、「どの様なメリットがあるのか?」「どの企業が電力小売に乗り出しているのか?」など色々調べてみまいた。結果として、我が家の生活に密接な関係にある企業から選ぶことに。まずは、携帯キャリアの「au」と、昔からお世話になっている「大阪ガス」に絞り、説明会や問い合わせセンターに質問や疑問点を聞いてみました。結果、どちらの企業で申し込むかを決定。地域や生活環境によって選ぶ基準が変わると思いますが、関西に在住の方には参考になるのではと思います。
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電力小売りの全面自由化について
画像元:経済産業省資源エネルギー庁
各マスメディアでいろいろ情報が入ってきているので、何となく知っている程度の方ってまだまだ多いと思いますが、詳しく知らない方のために簡単に説明致します。電気って、当たり前ですが各地域の電力会社だけが販売していて、どの会社から購入するか選ぶことが出来ませんでした。
画像元:経済産業省資源エネルギー庁
それを国(経済産業省)が段階的に電力の小売自由化を進めていき、どの企業から購入するかを選ぶことが出来るようになりました。小売自由化によって小売電気事業者や事業提携により様々な企業が電力市場へ参入することが出来、その結果、価格競争が生まれ、消費者のメリットとなります。
小売自由化の歴史
- 1995年4月 31年ぶりに電気事業法が改正
- 2000年3月 電力小売自由化がスタート:「特別高圧」区分の大規模工場やデパート、オフィスビルが対象
- 2004年4月 自由化領域の拡大:「高圧」区分の中規模工場やビルが対象
- 2005年4月 自由化領域の拡大:「高圧」区分の小規模工場やビルが対象
- 2016年4月 全面自由化:「低圧」区分の家庭や商店などが対象
2016年4月の小売り全面自由化スタートまでの流れ
2016年1月から事前受付が開始。新規参入の企業から料金プランやサービス内容が発表され、企業によっては住民説明会をしたり、店頭での説明を積極的に行うようになります。殆どの企業で月々の電気使用量を基にシュミレーションをしてくれ、実際にどれくらい年間でお得になるのかを教えてくれます。
※電気使用量によっては得しない場合もあります。
新しい電力供給会社が決まれば、次のステップとして自宅の電力量計を従来のアナログ式誘導型電力量計からスマートメーター(デジタル式通信機能付き次世代電力量計)に取り換えなくてはいけません。
このスマートメーターは、申し込み順位に各電力会社が設置するので設置待ちによって4月1日からスタート出来ない場合もあるそうです。現時点で設置するのに約1ヵ月半かかると言われています。
※地域によっては2014年度から随時導入している様で、既に一部交換済みのところもあるそうです。スマートメーターは、地域差はありますが、2024年度末までにすべての利用者へ設置完了する計画です。
ちなみに関西電力ではスマートメーターを早い時期から導入していて、2022年度までには設置完了する計画です。
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我が家の電気消費事情は
家族構成:父・母・子供1名(夫婦共働きの3人家族)
エリア:近畿エリア
電力会社:関西電力
電力使用量:2016年1月分が約230kWh
電気料金:
7月、8月は8,000円超過
1月、2月、12月は平均6,000円前後
その他の月では平均4,000円前後
KDDI「auでんき」について調べてみました
我が家はauユーザーなので、まずはいち早くauショップへ詳細を聞きに行っていました。KDDIが提供する家庭向け電力サービス「auでんき」の私が感じたメリットは2点です。
メリット1:携帯代と電気料金がまとめて請求
携帯代と電気料金がまとめて請求されるので管理しやすくなるのがいいですね。大きなメリットではないですが、個別請求に比べて分かりやすくなると思います。
メリット2:「auスマホ・ケータイ」+「auでんき」=「auでんきセット割」
「auでんき」の家庭向けプランは、「でんきMプラン」になります。地域別で料金設定されており、我が家の地域では現在の電力会社から受けている電気料金と同等の料金設定になります。
「でんきMプラン」(関西)は、関西電力従量電灯A相当になります。
- 最低料金:最初の15kWhまで/1契約=346.04円(税別)
- 電力量料金:
15kWh超過120kWhまで/1kWh=21.13円(税別)
120kWh超過300kWhまで/1kWh=27.09円(税別)
300kWh超過分/1kWh=30.85円(税別)
※2016年1月19日時点の料金
「auでんきセット割」の詳細は
電気料金自体は、現在の関西電力と同等になるためメリットはありませんが、セット割が設けているのでその分メリットがあります。内容としては、毎月の電気料金の最大5%相当分を「au WALLETプリペイドカード」へキャッシュバックしてくれるサービスで、具体的には「auでんき」の月額料金が下記の通りだとキャッシュバック率がそれぞれ設定されます。
- 5,000円未満 1%
- 5,000円~8,000円未満 3%
- 8,000円以上 5%
上記のキャッシュバック率分が「au WALLETプリペイドカード」に電子マネーとしてチャージされます。さらに、関西エリア限定で嬉しいキャンペーンが付いていまして、キャンペーン期間の2016年1月20日~5月31日までに申し込めば、開始日から1年間のみ月額料金8,000円以上のキャッシュバック率が12%(プラス7%)になります。
ちなみに、キャッシュバックは「au WALLETプリペイドカード」をお持ちの方が対象になります。すでにお持ちの方は問題ありませんが、持っていない方は「au WALLETクレジットカード」に新規申し込みが必要となります。入会希望の方は、新規入会キャンペーンとして期間中(2016年1月19日~3月31日)に申し込むと、いろいろな特典があり最大4,000ポイントがプレゼントされます。
詳しくはこちら
我が家(3人家族)のシュミレーション結果
上記の「我が家の電気消費事情は」で記載した電気料金で計算すると、大体下記のようなキャッシュバックが予想されます。
- 年間:約2,740円(最初の1年間)
- 年間:約1,620円(通常)
3人家族で電力使用量は比較的少ないと思いますが、年間で必ずキャッシュバックがある点では、「auでんき」は魅力的だと感じました。
「auでんき」のデメリットは1点のみ
利用開始日から1年未満に解約する場合は、解約違約金2,000円がかかることです。1年間は他社から魅力的なサービスが販売され移行したいた場合は解約金が発生します。1年経過後はいつでも解約出来ますのでご安心を。万が一、エリア外への引っ越しする場合は、お客様番号か供給地点特定番号を伝えるだけで引き継げるそうです。
「大阪ガスの電気」について調べてみました
こちらはマンションの集会所で希望者への個別相談会があったので話を聞きに行ってきました。近畿エリアの家庭で多く使用されている大阪ガスで申し込みを検討している方も多いと思います。大阪ガスが提供する家庭向け電力サービスの私が感じたメリットは2点です。
メリット1:ガス代と電気料金がまとめて請求
上記のKDDI同様、請求が1本になるので管理がしやすくなると思います。
メリット2:セット割引
大阪ガスの家庭向けプランは、下記の「ベースプランA」をベースに、オプション割引である「都市ガスとセット契約」すると1%、さらに「長期2年契約」すると2%の割引がプラスされます。現在使用している「関西電力従量電灯A」と比較して、最大で5%の割引が可能となります。
「ベースプランA」は、関西電力従量電灯A相当より最大2%割引(電力量によって変動あり)されています。
- 1契約=499.95円(税込)
- 電力量料金:
最初の120kWhまで/1kWh=22.78円(税込)
120kWhこえ200kWhまで/1kWh=25.46円(税込)
200kWhこえ300kWhまで/1kWh=26.08円(税込)
300kWhこえ/1kWh=32.60円(税込)
大阪ガスは、チラシにも書かれていますが「たくさん使うご家庭にお得」なプランになっているそうです。逆に、関西電力は「使用電力が低い」「節電する」ほどお得になるプランになっているそうです。
最大5%割引を適応した「大阪ガス」の電気料金と、実際に2016年1月にかかった「関西電力」の電気料金を比較
200kWh使用した場合
関西電力:5,111円
大阪ガス:5,217円
結果:106円損
250kWh使用した場合
関西電力:6,574円
大阪ガス:6,508円
結果:66円得
300kWh使用した場合
関西電力:8,037円
大阪ガス:7,799円
結果:238円得
450kWh使用した場合
関西電力:13,035円
大阪ガス:12,640円
結果:395円得
上記の結果、月250kWh以上使う家庭は大阪ガスの方がお得になりました。
尚、「長期2年契約」は、期限が切れる1ヵ月前頃にハガキが届き、解約したい場合のみハガキに必要事項を記入し返送するか、専用ダイヤルへ電話をかけるだけでとても簡単です。
我が家(3人家族)のシュミレーション結果
上記の「我が家の電気消費事情は」で記載した電気料金で、「大阪ガス」の個別相談会でシュミレーションした結果は下記の通りです。
年間:579円得
3人家族で電力使用量は比較的少ないため、年間割引金額が思いのほか少ないことが判明。
まとめ
2社のシュミレーション結果を見て分かる通り、電力使用量が少ない家庭だとメリットが少ないことが分かりました。我が家は子供がまだ幼い事もあり電力使用量が少な目ですが、成長すれば生活環境が変わってくるので必ず増加することが予想されます。今回の検証結果を踏まえて我が家では「auでんき」に申し込むことにしました。
※あと補足情報として、私が聞いた時点では2社共に関西電力が電気料金を値下げした場合、サービス内容がどの様に変わるかは検討するという回答でした。
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